インドのゴミ問題について、みんなが知っておかなきゃいけない事

 

1.最初の??

人として生活していく上で、どうしても出してしまうもの。

それは・・・ゴミ。

インド・スジャータ村のゲストハウス、サチホームのお部屋にも、もちろんゴミ箱があります。

それは、インドではポピュラーな、足踏み式で開閉する蓋がついたポリバケツようなゴミ箱。

お部屋で過ごす間に出るあらゆるゴミ。

空きペットボトル、紙くず、お菓子のパッケージ、バナナの皮、食べ残し・・・。

あらゆるゴミがこのゴミ箱に投入されます。

そして、中のゴミは掃除の時に、ゲストハウス内の大きなバケツ型のゴミ箱に移されます。

きっと、どこかのタイミングで分別され、ゴミの回収日に回収されるのだろうな。

そう思っていました。

ところが・・・全然そうではありませんでした。

ゴミは、日本人のわたしにとっては信じられない結末を迎えることが判明したのです。

ある日、掃除のお兄さんが、ゴミがたまった大きなゴミ箱を運ぶところを目撃しました。

そのゴミ箱は、ゲストハウス裏手の畑の隅に運ばれ、なんと、その片隅にひっくり返されました。

そこは、以前から気になっていた、ゴミが集まっていて、野良犬や牛たちが徘徊している場所。

ゴミ箱を空にしたお兄さんは、何食わぬ顔で戻ってきました。

どういうこと?

ゴミは分別されて回収されるのではないの?

これが私の最初の疑問でした。

 

2.信じられないゴミの行先

スタッフに確認すると、ゲストハウスから出るゴミは何一つ分別されず、すべて一緒くたに、畑の片隅に捨てられるとのこと。

「This is India. (これこそインド)」とその青年スタッフはニヤリと笑って言ったのです。

!!!

生ごみ、燃えるゴミ、缶、ビン、ペットボトルだけではなく、使用済み乾電池や電球、時には電化製品までもが、ただ、畑の隅に放置されているのです。

え?それでどうなるの?

答えは・・・

まずは、風が軽いゴミを吹き飛ばし、野良犬や牛が食べられるゴミを食べます。

もしかしたら、多少は土に還っていくゴミもあるかもしれません。

ペットボトルだけは、プラスチック再生のために買い取ってもらえるようで、大きな袋を抱えた男性が時々ペットボトルを集めに来ます。

そして、溜まりに溜まってどうしようもなくなったら、ハリジャン(アウトカースト、不可触民)を雇って、近くにあるニランジャナ川岸に移動させるのです。

どうりで、川はゴミであふれている訳です。

吹き飛ばされたゴミも、その辺に散らばっていく訳です。

その辺に散らばっているゴミは、大人も子どももポイ捨ての文化ということもありますが・・・

 

3.スジャータ村のゴミの現状

スジャータ村には行政によるゴミ収集はありません!!

ですから、どこの家庭も同じです。

基本は、昔からみんな、ゴミは家の外のどこかにポイしてきた。

もちろん一部の生ごみは家畜のえさになったり、土に埋めたりしてきたようです。

昔はそれでもよかった。

すべてが自然に還るものでできていたし、ゴミの量も限られていた。

でも、のどかなスジャータ村ですが、近代化の波は押し寄せています。

店で買い物をすれば、レジ袋に入れてもらうのが当然。

昔ながらの葉っぱのお皿や素焼きのチャイカップの代わりにプラスチックの使い捨て皿やカップが浸透してきています。

電化製品も増えてきています。

土に還らないゴミがドンドン増えている。

なのに、人々の意識は昔のまま。

自然の浄化力を超えたゴミが、家庭から、商業施設から、大量に垂れ流されているのが現状のようです。

そして、食べ終わったバナナの皮を畑に捨てるのと同じ感覚で、プラスチックゴミ(その他なんでも!)をどこにでもポイ捨てする。

 

4.村人の意識

先に登場した、ゲストハウススタッフの青年の言葉。

「This is India. (これこそインド)」

これが、すべてを表しているかもしれません。

何でもありで、善も悪もない。

ありとあらゆることを、そのまま飲み込んで膨張していくインド。

いい面もありますが、やはりこういったゴミ問題など社会問題の解決が一筋縄ではいかないという負の側面もあります。

ゴミ問題に対する意識レベルで村人たちを3つに分類してみると・・・

 

① 無教養の人々

教育を受けていないため、または生きていくために精一杯でゴミ問題の末路を想像することもできない人々。

この人たちに草の根運動で意識を変えてもらうことも必要ですが、ここからゴミ問題を解決することは、インドの文化を考えると、困難が伴うのではないかと思われます。

 

② ある程度の知識はある人々

メディアでも取りざたされているインドのゴミ問題を承知しているが、何もしない、できない人々。しょうがないよね、と思っている。

何とかしたいと思っても、個人の力で何とかなる問題ではないからです。

先のゲストハウスの青年スタッフもここに入ります。

 

③ 教養があって何とかしたいと考えている知識人

村長さんなど村の有力者、知識人はゴミ問題を深刻にとらえており、情報交換や解決に向けての話し合いも度々行っているそう。

けれども、なかなか永続的、根本的解決には至らないでいるそうです。

 

5.ゴミ問題を難しくしているカースト制度

インドには昔からゴミ処理を生業にしてきた低カーストの人々がいます。

憲法上では禁じられていますが、人々の生活に根強く残るカースト制度。

自分はゴミ処理をするカーストじゃない

ゴミ処理をしたら低カーストに見られる

そんな意識が、インドのゴミ問題解決を難しくしているところがあるようです。

 

 

6.わたしたちの決意

一般社団法人W・H・S・Eには、この村とともに生き、この村をよりよくしていこうと決意してサチホーム運営に携わる在インドスタッフがいます。

わたしたちが愛してやまない魅力あふれるスジャータ村。

その村に大きなゴミ問題があることを知ってしまった。

短期滞在の旅人ではなく、村に根を張って生きていく決意をした以上、この問題から目をそらすことはできない。

私たちは、スジャータ村のゴミ問題を解決すべく、立ち上がることを決めました。

 

7.じゃあ、わたしたちに何ができる?

更なるリサーチは必要ですが、以下のことをしていきたいと考えています。

(1) ゲストハウス・サチホームのゴミの分別

まずは、自分たちでできることから。

サチホームのゴミを①生ゴミ、②可燃ごみ、③ペットボトル、④その他不燃物の4種に分別します。

そのうえで、①生ゴミはコンポスト(たい肥)化、②可燃ごみは燃やす、③ペットボトルはリサイクル、④その他の不燃物は回収方法が確立されるまでは場所を確保して保管します。

 

(2) 村のトップ、知識人と組んでスジャータ村全体のゴミ問題へ

スジャータ村の未来を村のトップと共に考え、ゴミ問題解決を実現したいと考えています。

現在、検討しているのは、こんな素敵なプラン。

① 村人たちにもゴミの分別を呼びかける

② オートリキシャ(三輪車)を一般社団法人W.H.S.E.が購入し、人を雇って分別された生ゴミを回収し、たい肥化する。ゆくゆくは、できたたい肥を販売し、利益を村に還元する。

ね、夢があるでしょう?

 

8.インド全土へ!

ゴミ問題はスジャータ村に限ったことではありません。

インド全土で、深刻なゴミ問題を抱えているけれども、色々なハードルがあって、根本解決には至っていないそうです。

理由は様々・・・

急激な都市化と発展に、人々の意識がついて行っていないこと

カースト制度の問題

政府や政治家の怠慢、腐敗

解決が不可能にさえ思えるインドのゴミ問題。

一昔前の日本でも、よく似た光景がありました。

ゴミは分別されず、ポイ捨ても多かった。

公害問題もたくさんあった。

でも、日本は一つ一つクリアしてきました。

同じように、インドもできる。

わたしたちは、信じています。

だから、高い目標を掲げます。

わたしたちは村人とともにスジャータ村のゴミ問題を解決し、ゆくゆくはインド全体のゴミ問題を解決していきます。

W・H・S・Eインドチームから、

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